郷土の森博物館は、府中の歴史や文化、自然に触れることができる魅力的な場所です。約14万平方メートルの広い敷地には、昔の農家や町屋などの復元建物があり、当時の人々の暮らしを身近に感じることができます。
四季折々の草花を楽しみながら園内を歩くのも、この場所の楽しみ方のひとつです。季節によって違った景色が広がり、歴史を学ぶだけでなく、のんびりと散策する場所としてもおすすめです。
歩いていると、歴史的な建物だけでなく、屋外に設置された彫刻作品など、気になるものが次々と目に入ってきます。ひとつひとつ見て回ると、思っていた以上に見どころが多く、紹介したいものがたくさんありました。
これから何回かに分けて、郷土の森博物館で見つけたものを紹介していきたいと思います。
今回ご紹介するのは、彫刻家・速水史朗(はやみ・しろう)さんの石彫作品「祖(そ)」です。

1986年に制作されたこの作品には、博物館が大切にする祖先の文化を未来へ伝えるという思いが込められています。説明板によると、悪霊を防ぎ、災害を遠ざける道祖神としての役割があり、甲州街道の重要な場所であった府中の道中安全を願う意味もあるそうです。
道祖神は、昔から道の分かれ道や村の境などに置かれ、人々の暮らしや旅の安全を見守ってきた存在です。そうした古くからの信仰が、現代の石彫作品として表現されているところに興味をひかれます。
石という素材ならではの重厚感があり、どっしりとした姿には独特の存在感があります。長い年月を見守ってきたようにも感じられ、作品名の「祖」という文字からも、受け継がれてきた歴史や文化を思い浮かべました。
郷土の森博物館というと、復元された建物や展示資料に目が向きがちですが、こうした彫刻作品にも注目してみると、また違った楽しみ方ができます。
府中の歴史を知り、自然の中を歩き、思いがけない作品に出会う。そんな楽しみ方ができるのも、郷土の森博物館の魅力だと思います。
まだまだ紹介したい場所や作品がありますので、これから少しずつ取り上げていきます。府中散策の行き先に迷ったときには、郷土の森博物館を訪れてみてはいかがでしょうか。
【参考にさせていただいたサイト】
・府中市郷土の森博物館 公式サイト
https://www.fuchu-cpf.or.jp/museum/
・パブリックアート散歩「『祖』速水史朗」
https://publisann.com/%E3%80%8C%E7%A5%96%E3%80%8D%E9%80%9F%E6%B0%B4%E5%8F%B2%E6%9C%97/
府中の魅力や観光スポットを、ホテルスタッフ目線でゆるやかにご紹介します。お出かけの参考になれば幸いです