府中の街を歩いていると、「こんなところにも歴史があるんだな」と思う場所がたくさんあります。
今回は、京王線・JR南武線の分倍河原駅へ行ってきました。
駅の南側に出ると、まず目に入ってくるのが、馬にまたがり刀を振り上げた勇ましい武将の像。
こちらが「新田義貞公之像」です。
普段、分倍河原駅を利用している方なら何度も見ていると思いますが、改めて近くで見るとかなりの迫力があります。馬が前脚を大きく上げ、新田義貞が刀を掲げている姿は、今にも動き出しそうです。
なぜ分倍河原に新田義貞?
調べてみると、この辺りは1333年(元弘3年)に起きた「分倍河原の戦い」にゆかりのある場所でした。
鎌倉幕府を倒すために挙兵した新田義貞の軍勢と、北条泰家ら幕府側の軍勢が戦ったとされています。新田軍は一度退却しますが、その後再び幕府軍と戦って勝利し、多摩川を越えて鎌倉へ向かいました。鎌倉幕府が滅亡する直前の、大きな戦いの一つだったそうです。
今では電車やバスが行き交う分倍河原ですが、約700年前には、この周辺で大きな歴史が動いていたと思うと、ちょっと不思議な感じがします。
実はかなり大きな銅像です
この「新田義貞公之像」は、分倍河原合戦の歴史を後世に伝えるために府中市が制作したもので、彫刻家の富永直樹さんが手掛けています。
府中市の資料によると、ブロンズ製で、高さ約4メートル、幅約4メートル、重さは約3トン。昭和62年度から昭和63年度にかけて制作されました。近くで見ると大きく感じるのも納得です。
また、この像は新田義貞と北条泰家の軍勢が戦った分倍河原合戦を題材にし、「武士の情熱と夢」をモチーフに制作されたと紹介されています。
向いている方向にも意味がある?
ちょっと面白いのが、新田義貞像の向いている方向です。
JR南武線のホームから見ると、新田義貞の後ろ姿が見えます。「どうして駅の方を向いていないんだろう?」と思いますが、像は鎌倉方面を向いているとされています。
鎌倉を目指して進軍していった新田義貞。
そう考えてから像を見ると、刀を振り上げている姿も、それまでとは少し違って見えてきました。
普段は乗り換えなどで何気なく通り過ぎてしまう分倍河原駅ですが、駅前にこんな歴史を感じられる場所があります。
府中散策の途中に分倍河原へ立ち寄った際は、ぜひ一度、新田義貞公之像を近くから眺めてみてください。
これからも府中の街を歩きながら、「普段何気なく見ているけれど、調べてみると面白い場所」を紹介していきたいと思います。
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